CEOの挨拶
創薬研究はこれまで様々な技術開発によって候補化合物の探索方法が大きく進化してきた一方で、研究開発費が急増し製薬会社が効率良く研究開発を行うのが困難な時代に入ってきました。
例えば、化学構造の組み合わせを網羅的に合成するコンビナトリアルケミストリーが普及し、スクリーニングできる化合物が増えています。
しかしながら、このコンビケム技術だけでは創薬研究の効率は決して向上していません。
また、人的ミスを減らし効率よく活性評価を行うロボットが普及しつつありますが、ロボットだけでは最終候補化合物は簡単には得られるものではありません。
そして近年、人工知能(AI)が医薬品研究開発の救世主として注目されていますが、現在でもAIだけによる医薬品は未だ市場に出ていません。
AIのような新しい技術開発を進め、用いることも大切ですが、私たちは過去の技術開発とともに医薬品化学の方法と理論も重要な役割があると考えています。
弊社スタッフの実験研究とAI研究の経験を通じて、それぞれの技術における利点欠点を把握し、創薬研究のよりよいプロセスへの転換をすることが非常に重要であると認識しています。
これによりKyoTexでは独自手法を用いて実験方法とAI方法を的確に融合するサイエンスを進め、皆様にご提供して参ります。
ブラウン悦子, Ph. D.